鳩山邦夫氏の総務相更迭を受けて、大手新聞社が世論調査を行った。ほとんどの調査結果で、内閣支持率が10％台に逆戻りしたほか、政党支持率でも自民党は20％を下回った。自民党の党勢衰退を示す未曾有の事態だ。これは、総務相辞任による一時的な気分のせいか、それとも政界地図が塗り変わる潮目を示しているのだろうか。

そもそも、首相の人気に左右され変動幅が大きい内閣支持率と違って、政党支持率は比較的安定している。政党支持の核を構成する層は政治情勢に反応して鞍替えする「一見さん」ではなく、簡単には浮気はしない「なじみ客」と考えられている。それだけに、政党支持率の底割れは自民党にとって衝撃だろう。

恐らく次回調査では揺り戻しがあるだろうが、問題はその反発力だ。政党支持率が微増に留まるなら、自民党離れはもはや気分の段階ではないと見なければならない。政権交代がいよいよ現実味を帯びてきた。